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不動産ブロックチェーン業界を率いているのは誰だ!各プロジェクトのリーダーを探る

不動産ブロックチェーン業界を率いているのは誰だ!各プロジェクトのリーダーを探る

George
George
Entry - 初級2022年1月20日 00時00分

仮想通貨に投資をする際の判断材料

この記事では、不動産ブロックチェーンのプロジェクトはどんな人が運営しているのかを探っていきたいと思います。

時価総額の低い暗号資産に投資をする際には、なにが判断材料になるのでしょうか。一つの重要な判断軸として開発チームの情報が挙げられます。現状、不動産ブロックチェーンのプロジェクトは時価総額が低いものが多く、アルトコイン・草コインにカテゴライズされるものがほとんどでしょう。詐欺のようなプロジェクトが多いアルトコイン・草コインの世界では誰が開発しているのか、その人たちがどれだけ信頼が置けるのかは非常に重要な情報です。

2022年において多くの情報が出回っているイーサリアムやビットコインに比べ、時価総額が低く、取引量も少ないアルトコイン・草コインは投資判断をするのが比較的難しいと言えます。ホワイトペーパーには野心的なことや綺麗事が書かれており、Twitter を見ても真偽の判断が難しい情報で溢れています。

ではチームメンバーの経歴を見れば良いのか。それは Yes であり、同時に No でもあります。経歴は偽ることもできますし、そうでなくても大抵盛られています。一方で彼らがどのような想いで人生を歩み、どのようなキャリアを歩んできたのか、LinkedIn などの情報から類推できる内容は非常に多いはずです。Amazon の元 CEO である Jeff Bezos も著書の中で以下のように述べています。

私はいつも、まず何よりもひとつのことを見極めようとする。その人が使命を持った伝道者か、それとも金目当ての傭兵かということだ。傭兵は株をすぐに手放す。伝道者は自分達のプロダクトやサービスを愛し、偉大なサービスを作ろうと努力する。矛盾するようだが、より多くのお金を稼ぐようになるのは伝道者の方だ。From "Invent & Wander"

次の章から、不動産における Web3 を立ち上げている人達の経歴について、とくにキラキラしているか否かではなく、その人がどのようなパッションを持ってクリプトに参入したのかを探っていきたいと思います。

Propy

Propy の中心メンバーの情報はこちらに掲載されています。

Natalia Karayaneva - CEO

不動産開発者、ソフトウェアエンジニア、連続起業家という経歴を持っています。彼女は国際的な不動産と暗号経済学の知識により、ブロックチェーンとPropTechのイベントで頻繁にパネリストやスピーカーとして活躍しています。彼女の経歴は非常に国際的で、米国、欧州、中東・北アフリカ地域の市場の生活やビジネスに精通しています。ロシアでコンピューターサイエンスの学位を取得したのち、オックスフォード大学で持続可能な都市開発の学位を取得されています。

筆者も今まで彼女のことをフォローしてきましたが、彼女の話の切り取り方は非常に興味深いと思うことがあります。彼女はさまざまなイベントや YouTube で広く不動産やブロックチェーンの話を展開していますが、対象が誰かによってまるで同じことを違うことのように話します。既存の不動産業界向けには 不動産のDXであると話を展開し、Forbs や TechCrunch のようなメディアには Blockchain の革命児、そして年始のCoinbase上場後は明らかに Twitter の頻度が上がり、仮想通貨のファウンダーとしての顔。このようにトレンドにうまく乗りながら、コミュニケーション方法をどんどん変えていきながら立ち振る舞う CEO です。一方で、実質的には Propy のビジネスはブロックチェーンというテーマで飛躍しすぎているわけではなく、手堅い不動産ビジネスプロセス効率化の流れを汲んでいます。

筆者の贔屓目もあるかもしれませんが、非常に優秀で不動産ブロックチェーンの世界を前に進めるキーマンですので、ぜひ皆様もフォローをしていただければと思います。

Twitter: @nataliepropy

その他のキーマンには、Co-founder で副社長の Denitza Tyufekchieva さんがいます。彼女はブロックチェーンエコシステムにおける最初の女性の一人として世界的に認められています。また、CFO として Maria Angelova さんがおり、もともと BNP Paribas の個人投資部門である BNP Paribas Personal Finance で CFO を務めた経験があります。

RealT

RealT の中心メンバーの情報はこちらに掲載されています。

Remy Jacobson - Co-Founder, Co-CEO

彼はもともと J Cube Developmenet というマイアミの不動産投資開発の企業で CEO を務めており、その傍らで RealT というビジネスを始めています。複数の不動産投資ポートフォリオを構築してプラスの成長を遂げています。つまり、RealT は不動産投資の会社が派生してできた小口投資企業であると言えます。彼が暗号に没頭し始めたのは 2011年で、暗号通貨マイナーとしてブロックチェーンに関わり始めたようです。暗号通貨とブロックチェーン技術に急速に情熱を傾けるようになりました。彼は採掘者としてブロックチェーンのキャリアをスタートさせ、Liquid Bits というマイニング業社を立ち上げています。

Jean-Marc JacobsonCo-Founder, Co-CEO

彼は 25 年以上、金融、情報技術、経営管理の分野で活躍してきました。もともとは金融戦略や取引アルゴリズムの開発に注力しており、その後の不動産業界への転身では会社が不動産ポートフォリオ全体を管理できるようなソフトウェアを開発しています。彼はどちらかというと技術の観点でブロックチェーンを利用して、人々や組織がプライバシーと透明性のバランスを取ることに興味を示しているようです。

そのほかには、スイス出身でフランス語圏のコミュニケーションを担当し、L2 移行やAave との連携や DeFi エコシステムへの統合に取り組んでいる Michael Courvoisier がいます。

金融的な側面における Blockchain へのパッションと、不動産投資の世界が合わさりできあがった RealT ですので、運営もそのような形になっています。

CitaDAO

CitaDAO の中心メンバーの情報はこちらに掲載されています。

Propy と RealT に比べると CitaDAO は小規模ですが、不動産ブロックチェーンの中では一番DAOを意識しているプレイヤーであるので、この記事の中に含めることにしました。

CitaDAO は DAO でありヒエラルキカルな組織がなく、Contributor としてメンバーはフラットな形で存在します。しかし実質上のリーダー・スポークスマンとして Joel Lin 氏が公式な場では前に出ることが多いので彼の紹介をします。

Joel Lin - Contributor

彼のキャリアのスタートは UBS であり、その後にシンガポールに本社を置くアジア最大の総合不動産グループの一つである CapitaLand、そして世界的不動産企業である CBRE に活躍の場を移しています。その後に CitaDAO を立ち上げました。不動産金融のプロフェッショナルとしての顔を持つ彼にとっては、Blockchain と不動産投資の世界を組み合わせた次世代のものを考えることは自然な発想だったのだと思います。

その他の主要メンバーには Discord では Ethanさん、Alexさん、Bella さんなどの名前が挙がります。LinkedIn アカウントが必要になりますが、ログイン後にこちらのリンクで検索をすると CitaDAO のメンバーのリストが見れますので是非見てみてください。

非常に面白いのが、英語、中国語、ベトナム語で会話されていることもあり、最初からグローバルでコミュニティが始まっています。

筆者の感ずるところとしては、最終的に CitaDAO がどれだけ中央集権になるのか、それとも DAO として成長するのかというところです。彼も実質的なリーダーでありながら Contributor の肩書きをとっています。しかし、ガバナンストークンの多くを持っているのは一部の中央メンバーもしくは、実質的にそれを操っている中心のメンバーとも言えます。

ではグローバル展開した際に、彼らが税制の調査や会計事務所のハイヤリングなどを行ないながら行うのでしょうか? 例えば日本の税制は非常に厳しく、トークンセールをすれば次年度、キャッシュがないにも関わらず非常に大きい課税義務が待っています。彼らは SPV (特別目的投資ビークル) を用いて立ち上げる旨を示していますが、それにのる各国の税制や法的な観点を調べるのでしょうか。DAOの場合どのようにそれが実行できるのか。DAO 自体はフラットな組織が表現されることが多いですが、彼らのリーダーシップには期待が集まります。

まとめ

今回、それぞれのプロジェクトリーダーのバックグラウンドを見てきました。アントレプレナーとして不動産業界に参画しているパターン、投資不動産プレイヤーと金融プレイヤーがブロックチェーンを媒介にタッグを汲んでいるパターン、そして不動産金融のプレイヤーがCEO ではなく Contributor として DAO に参加するパターン。どれをとっても非常にユニークです。

同じように見えるパブリックチェーンを使った不動産のトークナイぜーションも、CEO の肩書きや経歴でだいぶ方向性やアプローチ、モチベーションに違いが感じられます。

是非皆様も「ああ、不動産ブロックチェーンか」と終わりにせずに、運営社がどんな方なのかを探ってみることをお勧めします!

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